エグゼクティブコーチングの目的
エグゼクティブコーチングは、企業のトップおよび経営幹部クラスの方が、より一層優れたリーダーとして、周囲に肯定的な影響を及ぼせるようになるための意識変革・行動変革をコーチが支援するプログラムです。そして、組織にとって、よりよい影響、成果を生みだすことを目的とします。組織が変わるためには、トップ自身・経営幹部自身の行動変革が第一義に不可欠であるため、外資系企業をはじめとして、最近では多くの日本企業でも導入が広がっているプログラムです。また、次世代の幹部候補や女性リーダー層にもその対象が急速に広がっています。
エグゼクティブコーチングのステップ
エグゼクティブコーチングは、1on1の形式で1セッション当たり60~90分で、約6ヶ月間~1年にわたって実施されるプログラムです。通常のコーチングとの大きな違いは、初回のコーチングの前、中間地点、最終地点に、コーチがクライアントのステークホルダーからクライアントのリーダーシップの強み・弱み・期待値に関するヒアリングを実施することです。組織のリーダーの行動が「周囲に強く影響力を及ぼす」ため、周囲がクライアントの言動についてどの様に評価しているかを正しく理解することが、コーチングの成果を図る上で重要な指標となります。
エグゼクティブコーチングの特殊性
クライアントは組織のリーダーですから、クライアントを取り巻く様々な環境(クライアントシステムといいます)に影響を与え、影響を受けることになります。上司、部下、同僚、顧客、サプライヤー、関連会社、株主、代理店は勿論のこと、人事評価制度、行動規範、諸規則、ガバナンス、コンプライアンス、品質、サービス、業績、クレーム等々、クライアントを取り巻く事情や課題は複雑且つ可変的です。この点が、一般のビジネスコーチングと大きく異なる点です。この特殊性をコーチとクライアントが相互に理解することが重要です。理解した上で、現状をしっかりと観察し、それを踏まえてコーチングを実践することになります。
エグゼクティブコーチングの効果
組織の中で役職や地位が上がれば上がるほど、部下からフィードバックを受ける機会は少なくなります。エグゼクティブコーチングでは、ステークホルダーからコーチング対象者の強み・課題・改善点を聞き出し、クライアント固有の行動に関する強化・変革ポイントを特定し、リーダーシップの醸成について焦点を当ててコーチングを行います。クライアントと共に取り組むべき行動変革テーマと日課を決め、毎日省察し、毎週コーチにパフォーマンスレポートを送っていただきます。完全なオーダーメイド且つ継続的なプログラムであり、よくある管理職研修では解決できない固有の課題について取り組むことで、クライアントのパフォーマンスの向上やリーダーとしての成長を確実に向上させることが可能になります。「ポジションリーダー」から「人としてのリーダー」へ変わることで、周囲との関係の質が一層高まり、組織に大きな成果をもたらします。